第48回運動会

本日、第48回運動会を実施することができました。

朝から小雨がぱらついていました。

途中で雨が強くなって急遽中断をしたり、年少中の親子競技を中止にしたりとイレギュラーな流れとなりましたが、保護者の皆様には柔軟にご協力をいただき、ありがとうございました。

 

また、感染対策と子どもの育ち。どちらも大切にしたいという思いから、参加人数の制限もさせて頂きました。

競技数も、親子競技を入れたとしても過去に比べると少なくなっています。

来年度以降も、「感染が落ち着いたから元の競技数や内容に戻そう」ということではなく、運動会の実施方法は「子どもたちにとってどうか?」という観点から検討していきたいです。

 

 

 

 

 

 

運動会が週末に迫った今週、遊びの時間に年長のマスゲームを年中や年少が一緒になって踊っている場面に何度も出会いました。

年長は自信たっぷりに振り付けを教えていて、年少中の子どもたちも楽しそうに踊っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これがとっても大事なことだなぁと感じました。

 

当日の見栄えのために、保育者に叱咤激励されながら難しい技に取り組むことで、子どもたちに何が育つのでしょうか。

もしかすると、そういった子どもの姿を見ている大人は感動するかもしれません。

でも、子どもは大人を感動させるための道具ではないはずです。

 

 

玉川大学准教授の田澤里喜先生(私の恩師でもあります)は著書『保育の質を向上させる園づくり』の中で次のように述べています。

 

「感動ポルノ」という言葉があります。障害者であるステラ・ヤングという人が、「私たち障害者は、あなたたちを感動させるためにいるわけではない」と言い、必要以上に感動を煽るようなことを「感動ポルノ」と表現しました。これは、障害者だけではなく、子どもに対しても同じです。子どもは大人を感動させるためにいるわけではありません。子どもの姿を見て感動するのは悪いことではありませんが、その感動のために、子どもに無理をさせているのであれば、子どもの成長に良いはずがありません』(『保育の質を向上させる園づくり』田澤里喜,世界文化社,P70 ~71)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

田澤先生はこれを発表会の子どもの歌について書かれていますが、運動会でも同じことではないでしょうか。

感動することが良くないということではなく、子どもにとって難しい内容を、辛く苦しい思いをしながら取り組むことで、子どもの育ちに良い影響があるとは思えないということです。

 

それよりも、シンプルで取り組みやすい内容(決して簡単で幼稚という意味ではありません)に自信を持って取り組めることや、自分達で考え、話し合い、決めてきたことに取り組むことの方がとても大事なことだと思います。

 

 

さらに、こうした運動会への取り組みを通した育ちは、来週以降様々な形で子どもたちの姿として表われるでしょう。

 

運動会の経験から身体を動かして楽しむことを繰り返したり、

友達の存在が大きくなってきた子は、遊びや生活を共に楽しむようになったり、

運動会はこれでおしまい、と一区切りをつけて別の遊びを楽しんだり、

 

多様な姿が生まれてくるはずです。その多様さを大切にしたいです。

 

 

ですから、保護者の皆様にもぜひ、本日の子どもたちのそれぞれの頑張りを認めてあげていただいた上で、

子どもたちにどんな力が育ったのか、じっくり見守ってあげてください。

担任に直接聞いてみても良いと思います。子どもたちの1番近くで育ちを支えてくれている存在ですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今週の様子↓

10月2週目 ドキュメンテーション

 

 

 

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